「さ行」漢検1級の四字熟語一覧
斎戒沐浴(さいかいもくよく)
神仏に祈ったり、神聖な仕事をする前に、飲食や行動を慎んで、水を浴びて心身を清めること。
才気煥発(さいきかんぱつ)
すぐれた才能が外にあふれ出ること。またそのさま。
灑灑落落(さいさいらくらく)
性格や言動がさっぱりしていて、物事にこだわらないさま。
妻子眷族(さいしけんぞく)
妻と子、家族と血縁関係にある親族のこと。
載籍浩瀚(さいせきこうかん)
数えきれないほどの書物があること。書籍に埋もれんばかりのさま。
灑掃応対(さいそうおうたい)
日常生活に必要な仕事や作法のこと。ふきそうじをすることと、応対すること。
彩鳳随鴉(さいほうずいあ)
自分より劣る人に嫁がされること。また、それに不満を持つこと。転じて、夫人が夫をぞんざいに遇すること。
菜圃麦隴(さいほばくろう)
水をたたえずに、野菜や穀類を栽培する農耕地、すなわち畑のこと。
豺狼当路(さいろうとうろ)
悪い者たちが、わが物顔で、のさばっているさま。また、暴虐で、悪徳な人間が、重要な地位にあって権力を握っていること。
鑿歯尺牘(さくしせきとく)
晋の習鑿歯は、手紙で議論するのにすぐれていた。
鑿壁偸光(さくへきとうこう)
苦学することのたとえ。壁に穴をあけて隣家の光をぬすんで学ぶという意味。
左顧右眄(さこうべん)
周りを気にして、なかなか決断を下さないこと。他人の様子をうかがって、決断をためらうこと。左を見たり右を見たりする意から。もとは、ゆったりと得意で余裕のある様子をいった語。
瑣砕細膩(ささいさいじ)
情のこまやかなこと。
左眄右顧(さべんうこ)
右を見たり左を見たりして、周りの様子を窺うだけですぐに結論を出すことができないこと。
三槐九棘(さんかいきゅうきょく)
三公九卿。政界の最高幹部のこと。
三跪九叩(さんききゅうこう)
清朝の敬礼法。 三度ひざまずき、九度頭を地につけて拝礼することをいう。
三釁三浴(さんきんさんよく)
何度もからだに香を塗ってよい香りをつけ、何度もからだを洗い清めること。人を待つときなど相手を大切に思う情をいう。
三薫三沐(さんくんさんもく)
相手を大切に思う心をあらわす語。
三豕渉河(さんししょうか)
文字の誤り。文字を誤って読んだり書いたりすること。
三世一爨(さんせいいっさん)
親、子、孫の三世代の家族が一つ屋根の下に住まうこと。
惨憺経営(さんたんけいえい)
三面六臂(さんめんろっぴ)
三つの顔と六つの腕をもつ意から、一人で何人分かの働きをすること。また、一人で多方面にわたって活躍すること。
在邇求遠(ざいじきゅうえん)
人として進むべき正しい道は自分自身の中に求めるべきなのに、哀れにも人は遠いところにそれを求めようとするという意味。
斬釘截鉄(ざんていせってつ)
くぎや鉄を断ち切る。毅然として決断力があるたとえ。
讒諂面諛(ざんてんめんゆ)
人の悪口を言ってこびへつらうこと。
残杯冷炙(ざんぱいれいしゃ)
ひどい待遇や冷たい扱いをされること。恥辱や屈辱を受けるたとえ。貧しい食事や食べ残しで接待されるような屈辱を受けること。
讒謗罵詈(ざんぼうばり)
ありとあらゆる悪口をいうこと。
尸位素餐(しいそさん)
ある地位にありながら職責を果たさず、無駄に禄をもらっていること。また、その人。
侈衣美食(しいびしょく)
豪華な衣装やおいしい食事のことで、ぜいたくな暮らしのこと。衣類や食べ物に、ぜいの限りを尽くすこと。
駟介旁旁(しかいほうほう)
止渇飲鴆(しかついんちん)
四衢八街(しくはちがい)
大きな通りが四方八方に通じた大きな町。交通などの便がよく、にぎわう町の形容。
舐糠及米(しこうきゅうまい)
被害がだんだん拡大すること。
豕交獣畜(しこうじゅうちく)
豚なみにあしらい、獣なみに養う。礼をもって人を待遇せず、獣や家畜と同じようにとりあつかうこと。
師曠之聡(しこうのそう)
耳が鋭敏なことのたとえ。師曠のように耳がさといという意味。
獅子搏兎(ししはくと)
容易だと思われることでも、全力をあげて努めるべきだということ。手抜き・妥協・手加減をせず何事にも全力を尽くすこと。
舐痔得車(しじとくしゃ)
卑しい行為をしてまで大きな利益を得る行為を揶揄する場合に用いる。
詩人蛻骨(しじんぜいこつ)
銘茶をたたえる言葉。また、銘茶のこと。
死生契闊(しせいけっかつ)
生死を共にすることを約束し、共に苦労し努力すること。
仲の良い友人同士が「生きるも死ぬも一緒だ」と約束を交わして、共に苦労したり励んだりすること。
咫尺之書(しせきのしょ)
ごく短い手紙のこと。簡単な書状。
紫髯緑眼(しぜんりょくがん)
西洋人。また、西洋人の顔の形容。赤茶色のほおひげと青い目という意味。わが国ではオランダ人などを紅毛人、紅毛碧眼などといった。
七嘴八舌(しちしはちぜつ)
意見の多いこと。またあちこちから意見の出ること。七つのくちばしと八つの舌という意味。
七種菜羹(しちしゅのさいこう)
七種の野菜の汁物。または、七草がゆ。陰暦一月七日にこれを食べる。
七縦七擒(しちしょうしちきん)
敵を捕らえたり逃がしたりして味方にすること。
史籀大篆(しちゅうだいてん)
史籀が大篆という書体を作った。
失魂落魄(しっこんらくはく)
ひどく驚き、あわてふためく。また、精神が不安定で奇怪な行動をすること。
叱咤激励(しったげきれい)
大声で激しく叱ったり励ましたりして、奮い立たせる事。鼓舞すること。
力づける。
疾風勁草(しっぷうけいそう)
苦境に立ったとき、はじめてその人物の真価がわかるというたとえ。
櫛風沐雨(しっぷうもくう)
非常に苦労することのたとえ。風雨にもめげずよく働くこと。
疾言遽色(しつげんきょしょく)
落ち着きがないこと。早口でしゃべり、あわてた顔つきをすること。
舐犢之愛(しとくのあい)
親が子をむやみに愛すること。
子墨兎毫(しぼくとごう)
文人。詩文をつくる人。
徙木之信(しぼくのしん)
約束を実行するたとえ。とくに政府は法の権威と信用を人民に示すべきであるということ。
揣摩臆測(しまおくそく)
根拠もないのに、自分だけで勝手に推測すること。
自分だけの判断で物事の状態や他人の心中などを推量すること。
明確な根拠もなく、自分だけの想像で、物事の状況や人の事情・気持ちなどを、あれこれ推し量ること。
鴟目虎吻(しもくこふん)
残忍で凶暴な人相のたとえ。
車胤聚蛍(しゃいんしゅうけい)
苦学のたとえ。
奢侈淫佚(しゃしいんいつ)
度をこしたぜいたくをし、不道徳な楽しみにふけること。
奢侈文弱(しゃしぶんじゃく)
おごり、ぜいたくをつくし、文事ばかりにふけって、おとなしく、気が弱いこと。
洒洒落落(しゃしゃらくらく)
さっぱりとして物事にとらわれないさま。人の性格や態度などについていう。
社稷之臣(しゃしょくのしん)
国家の重臣。
社稷之守(しゃしょくのまもり)
国家の守りとなる臣。
醜悪奸邪(しゅうあくかんじゃ)
非常にみにくくよこしまなこと。また、そういう人。
拾遺補闕(しゅういほけつ)
見逃している過失をみつけて、それを正し補うこと。
衆賢茅茹(しゅうけんぼうじょ)
多くの賢人が協力しあうこと。
秋毫之末(しゅうごうのすえ)
ほんの少し。ごく小さい微細なものをいう。
聚散十春(しゅうさんじっしゅん)
別離のあとまたたくまに歳月が経過したということ。
袖手傍観(しゅうしゅぼうかん)
何もしないでそばで見ていること。ただ傍らで見ているだけで成り行きにまかせるという意味。また、思案にくれるさま。
秋風冽冽(しゅうふうれつれつ)
寒々と吹く秋風のように、厳しく冷たいこと。
聚蚊成雷(しゅうぶんせいらい)
小さなものも、たくさん集まると大きな力になるということ。また、多くの人が口をそろえて言いたてて、害悪を生じること。
酒甕飯嚢(しゅおうはんのう)
無知無能の人。
夙夜夢寐(しゅくやむび)
朝早くから夜おそくまで。また、寝てもさめても、終日絶えずということ。
朱脣皓歯(しゅしんこうし)
美人の形容。
珠襦玉匣(しゅじゅぎょっこう)
美しいもののたとえ。黄金の糸で珠玉を縫い合わせて作った短衣と玉を飾りつけた美しい箱の意味。昔、帝王や諸侯など高貴な人の死を送るのに用いた。
朱墨爛然(しゅぼくらんぜん)
学問や研究に専念することのたとえ。
春寒料峭(しゅんかんりょうしょう)
春になっても寒さが残り、春風が肌にうすら寒く感じられるさま。「料峭」の「料」はなでる、触れる、「峭」はきびしいという意味。
春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)
春の景色ののどかな様子のこと。春の風がそよそよと気持ちよく吹く様子のこと。
また、温和でのんびりとした人柄のこと。
笙磬同音(しょうけいどうおん)
人が心を合わせて仲良くするたとえ。各楽器の音が調和するという意味。
商山四皓(しょうざんのしこう)
商山に隠れた四人の老人。
銷鑠縮栗(しょうしゃくしゅくりつ)
意気が阻喪して縮み上がっておそれること。
漿酒霍肉(しょうしゅかくにく)
非常にぜいたくなことのたとえ。酒を水のように肉を豆の葉のようにみるという意味。
瀟湘八景(しょうしょうはっけい)
瀟湘地方の八つの景勝。山市晴嵐・漁村夕照・遠浦帰帆・瀟湘夜雨・煙寺晩鐘・洞庭秋月・平沙落雁・江天暮雪をいう。北宋の宋迪 (そうてき) がこれを描き、画題によく用いられる。日本の近江八景・金沢八景はこれに倣ったもの。
牀上施牀(しょうじょうししょう)
無意味な重複、新味のないこと、独創性のないことのたとえ。
焦頭爛額(しょうとうらんがく)
事前の予防を考えた者を賞さず、末端の些末なものを重視するたとえ。根本を忘れ、些末なことを重視するたとえ。また、処理に手こずりせっぱつまって苦労することのたとえ。火災を消すために頭の毛を焦がし、額にやけどをおった者が賞される意から。
嘯風弄月(しょうふうろうげつ)
自然の風景に親しみ、風流を好んで楽しむこと。
生滅滅已(しょうめつめつい)
生と滅、生きることと死ぬことがなくなって、ともに存しないこと。生滅無常の現世を離れて生死を超越した涅槃に入ること。
逍遥自在(しょうようじざい)
俗事をはなれて気ままに楽しむこと。
逍遥法外(しょうようほうがい)
法律を犯した者が罰を受けないで自由に生活していること。
蜀犬吠日(しょくけんはいじつ)
無知な人は、当たり前の事柄にも、怪しんで恐れること。また、見識もなく劣った者が、他人の言動をむやみに批判すること。
嗇夫利口(しょくふりこう)
身分は低いが、口が達者な男のこと。
緇林杏壇(しりんきょうだん)
学問所、講堂のこと。
砥礪切磋(しれいせっさ)
学問に励み、品性を養って、大成することを目指すこと。
眥裂髪指(しれつはっし)
激しくいきどおるさま。まなじりが裂け髪が天をつくという意味。
四六駢儷(しろくべんれい)
四字句と六字句の対句を多く用いた修辞的な文体。四六駢儷文のこと。
神韻縹渺(しんいんひょうびょう)
芸術作品のもつたいそう奥深くすぐれた趣のこと。
心悸亢進(しんきこうしん)
心臓の鼓動が高まり、どきどきと激しく打つこと。運動の後や感情の動きにより、動悸が高まること。
晨去暮来(しんきょぼらい)
朝方に去って夕暮れにもどる。
心広体胖(しんこうたいはん)
心が広く穏やかであれば、外見上の体もゆったりと落ち着いて見えるということ。
深根固柢(しんこんこてい)
物事の基礎をしっかり固めること。
脣歯輔車(しんしほしゃ)
お互いに助け合う密接な関係。
斟酌折衷(しんしゃくせっちゅう)
事情をくみとってほどよくはからい、その中をとること。
浸潤之譖(しんじゅんのそしり)
水が次第に物にしみこむように、中傷の言葉が徐々に深く信じられるようになること。
晨星落落(しんせいらくらく)
しだいに仲のよい友人がいなくなること。また、友人が年とともにだんだん死んでいなくなること。
振臂一呼(しんぴいっこ)
つとめてみずから奮起するたとえ。
神仏混淆(しんぶつこんこう)
神道と仏教をうまく融合し調和させること。
脣亡歯寒(しんぼうしかん)
密接な関係にあるものの一方が滅びると片方も危うくなること。
瞋目張胆(しんもくちょうたん)
大いに勇気をうちふるうさま。
晨夜兼道(しんやけんどう)
昼夜の区別なく急行すること。仕事を急いで行うこと。
蜃楼海市(しんろうかいし)
現実性に乏しい考えや理論。また、根拠がなくありもしないこと。
舳艫千里(じくろせんり)
多数の舟がはるか彼方まで連なること。
自己韜晦(じことうかい)
自分の本心や学識、地位などを隠して知られないようにすること。節操を知り、自分をひけらかさないこと。
実践躬行(じっせんきゅうこう)
自分自身の力で実際にすすんで行動してみること。
日月逾邁(じつげつゆまい)
月日がどんどん過ぎていくこと。また、年老いて死期が近くなること。
鵲巣鳩居(じゃくそうきゅうきょ)
鵲巣鳩占(じゃくそうきゅうせん)
他人の地位や成功を横取りすること。または、嫁いできた女性が夫の家をわが家とすることのたとえ。巣作りが得意な鵲の巣に鳩が住み着くという意味。
邪智奸佞(じゃちかんねい)
性格がねじれていて悪知恵がはたらくこと。
獣聚鳥散(じゅうしゅうちょうさん)
統率や規律のとれていない集まりのたとえ。けもののように集まり、鳥のように散り行くという意味。
戎馬倥偬(じゅうばこうそう)
戦場にあって忙しく軍務を行うこと。
朮羹艾酒(じゅっこうがいしゅ)
朮でつくった羹(吸い物)とよもぎがはいった酒のこと。
蓴羹鱸膾(じゅんこうろかい)
故郷を懐かしく思う情。
自由闊達(じゆうかったつ)
心が広くて小さな物事にこだわらず、のびのびしているさま。何事にも束縛されることなく、自らの意志を遂行できる様子。度量が大きく、頼りがいのあるさま。
常山蛇勢(じょうざんのだせい)
統一がとれていて、欠陥やすきがまったくないこと。どこをとっても整然として、うまく組み立てられている文章や態勢のこと。また、先陣・後陣と右陣・左陣のどれもが互いに呼応して戦う陣法のこと。
畳牀架屋(じょうしょうかおく)
重複して、無駄なことをすること。床の上に床を張り、屋根の上にさらに屋根を作るという意味。また、真似ばかりしていることもいう。
躡足附耳(じょうそくふじ)
注意するときに、相手を傷つけないような配慮が大切であるということ。
攘臂疾言(じょうひしつげん)
うでまくりをして、はやくちに話すこと。得意げな様子。
常備不懈(じょうびふかい)
常日頃から怠らず備えておくこと。
持粱歯肥(じりょうしひ)
ご馳走を食べること。また、ご馳走を食べられる身分になること。上等な食物を盛った器を手に持ち肥えた肉を食べるという意味。
人権蹂躙(じんけんじゅうりん)
国家が国民の基本的人権を侵害すること。また、強い立場の者が弱い立場の者の人権を侵犯すること。「蹂躙」は踏みにじること。
人口膾炙(じんこうかいしゃ)
広く世間の評判となり、もてはやされること。
人口稠密(じんこうちゅうみつ)
人や家がびっしりとすきまなく集まっていること。
人心洶洶(じんしんきょうきょう)
世界の人々の心が騒ぎ動揺すること。
人心収攬(じんしんしゅうらん)
多くの人の気持ちをうまくつかんでまとめること。また、人々の信頼を得ること。
塵飯塗羹(じんぱんとこう)
実際になんの役にも立たないもの、とるに足りないもののこと。
吹影鏤塵(すいえいろうじん)
無駄な努力。やりがいのないことのたとえ。また、とりとめがない、つかみどころがないことのたとえ。
酔眼朦朧(すいがんもうろう)
酒に酔って物がはっきり見えないさま。
垂拱之化(すいきょうのか)
天子の徳化によって自然と天下が平穏に収まること。天子の徳によって人民がおのずと教化されて、天子が何をしなくても自然と世の中が治められているようす。
炊金饌玉(すいきんせんぎょく)
たいへんなご馳走。豪華このうえない食事のこと。また、他者の歓待を感謝していう語。
垂涎三尺(すいぜんさんじゃく)
うらやんで、物を非常に欲しがることのたとえ。たいそう欲しがって、手にいれたいという願い。
翠帳紅閨(すいちょうこうけい)
高貴な女性の寝室のこと。身分の高い家に生まれて大切に育てられた令嬢の生活のたとえとして使われる。
垂髫戴白(すいちょうたいはく)
幼子と老人。
水天髣髴(すいてんほうふつ)
遠い海上の水と空とがひと続きになって、見分けがつきにくいさま。
彗氾画塗(すいはんがと)
きわめて容易なことのたとえ。
酔歩蹣跚(すいほまんさん)
酒に酔ってふらふら歩くさま。
垂名竹帛(すいめいちくはく)
名前が歴史に残るような功績のこと。
吹毛求疵(すいもうきゅうし)
やたらと人のあらさがしをすること。人の欠点をなじっているうちに自分の欠点が暴露されてしまうこと。
鄒衍降霜(すうえんこうそう)
鄒衍が天に訴えて夏に霜を降らせた。
鄒魯遺風(すうろいふう)
孟子と孔子の教えのこと。
寸草春暉(すんそうしゅんき)
両親からの恩や愛情は大きく、それに子がほんのわずかさえ報いることがむずかしいことのたとえ。
随鴉彩鳳(ずいあさいほう)
自分より劣る人に嫁がされること。また、それに不満を持つこと。転じて、婦人が夫をぞんざいに遇すること。
隋珠和璧(ずいしゅかへき)
この世にまたとない貴重な宝物。この世の至宝ともいうべき宝玉。
青鞋布韈(せいあいふべつ)
旅行のときの服装のこと。
臍下丹田(せいかたんでん)
へその三寸下あたりのところ。
星火燎原(せいかりょうげん)
最初は小さな力でも、放って置くと手がつけられなくなること。反乱や一揆が広がって防ぎきれなくなること。星の光のように小さな火でも、燃え広がると原野を焼き尽くすという意味。 「星火」は、星の光のようなかすかな火。「燎」は、たえまなく燃える。また、燃え広がる。「燎原」は、原野を焼き尽くすこと。
旌旗巻舒(せいきけんじょ)
戦いが続くことのたとえ。
生気溌溂(せいきはつらつ)
生き生きとして、動作や表情に元気のあふれている様子。「生気」は生き生きとした様子。「溌溂」は魚の元気よくはねるさまから、動作や表情に元気のあふれているさま。「溂」は「剌」とも書く。
誠惶誠恐(せいこうせいきょう)
まことに恐れかしこまること。臣下が天子に自分の意見を奉るときに用いる。「惶」は恐れかしこまる意。「惶」「恐」それぞれに「誠」を重ねて、丁寧に強調した言葉。「誠に惶れ誠に恐る」と訓読する。
井渫不食(せいせつふしょく)
賢者が登用されないままでいることのたとえ。
悽愴流涕(せいそうりゅうてい)
悼み悲しんで涙を流す。
青天霹靂(せいてんのへきれき)
まったく予期しなかった突然の出来事。急に受けた衝撃や打撃。快晴の空に不意に轟いた雷の音という意味。 「青天」は、青空のこと。「霹靂」は、びりびりと鳴る雷鳴のこと。
声名狼藉(せいめいろうぜき)
評判を落として、それが回復しないこと。どうにもならないほど悪名がとどろいていること。
精励恪勤(せいれいかっきん)
力の限りを尽くして学業や仕事に励むこと。「精励」は力を尽くして努めること、「恪」はつつしむ意で、「恪勤」はまじめに一生懸命勤めること。「恪勤精励」ともいう。
積悪余殃(せきあくのよおう)
悪事をかさねた報いが子孫にまで及ぶこと。「積悪」は数々の悪い行い、悪事の積み重ね。「余殃」は祖先の悪事の報いとして子孫にまで残るわざわい。
跖狗吠尭(せきくはいぎょう)
人はそれぞれ自分の仕える主人に忠を尽くすもので、善悪をわきまえて尽くすわけではないということ。
尺沢之鯢(せきたくのげい)
見聞の狭いたとえ。
折花攀柳(せっかはんりゅう)
遊女の働く花柳街で、彼女たちと遊ぶこと。「折花」は花を手折ること、「攀柳」は柳の枝を引く意。昔、遊び女のいた花柳街には多くの柳が植えられていたことから、これを柳巷花街といい、そこで遊ぶ意に用いられた語。
折檻諫言(せっかんかんげん)
仕えている主君に対して、臣下が、厳しく諫いさめること。
切磋琢磨(せっさたくま)
学問・道徳に、励みに励むこと。また、仲間同士互いに励まし合って向上すること。
切歯扼腕(せっしやくわん)
非常に怒り、悔しがること、悔しさに怒り狂うこと。憤慨し非常に残念がること。困難に直面したときに、窮状を打開したくても、何らかの理由で手が出せないようすをいう。
雪魄氷姿(せっぱくひょうし)
雪のように清らかな魂魄と氷のような姿。梅の形容。また、高潔な人のたとえ。
雪萼霜葩(せつがくそうは)
梅のこと。
窃玉偸香(せつぎょくとうこう)
こっそり女に手を出して女色にふけること。
截断衆流(せつだんしゅる)
俗世間の雑念妄想をたちきること。修行者が煩悩をたちきること。
千巌万壑(せんがんばんがく)
岩山と渓谷の景観。また、それがけわしくつづくことの形容。
千金一擲(せんきんいってき)
豪快な振る舞い、思い切りのよいことのたとえ。惜しげもなくひとときに大金を使うという意味。
千鈞一髪(せんきんいっぱつ)
非常に危険なこと、きわめて無理なことのたとえ。
千金弊帚(せんきんへいそう)
身のほどを知らないで思いあがるたとえ。
饌玉炊金(せんぎょくすいきん)
たいへんなご馳走。豪華このうえない食事のこと。また、他社の歓待を感謝していう語。
千荊万棘(せんけいばんきょく)
非常に多くの困難があること。困難なことのたとえ。
鮮血淋漓(せんけつりんり)
血がしたたり落ちるさま。
洗垢索瘢(せんこうさくはん)
他人の欠点や誤りをどこまでも追及してほじくりかえすたとえ。
僭賞濫刑(せんしょうらんけい)
適性を欠いた賞罰。
浅斟低唱(せんしんていしょう)
少々酒を飲んで小声で歌を口ずさむこと。
先従隗始(せんじゅうかいし)
言い出した者から始めよという意味。また、物事を手近なところから始めることのたとえ。物事を始めるには、他人まかせにしないで、まず自分が率先して始めることが重要であるということ。
千仞之谿(せんじんのたに)
非常に深い谷。
泉石膏肓(せんせきこうこう)
自然や山水の中で暮らしたいという気持ちが非常に強いこと。
戦戦兢兢(せんせんきょうきょう)
恐れてびくびくしている様子。何かに恐れて気をつけ慎む様子。
翦草除根(せんそうじょこん)
災いを根こそぎ除きさること。問題を根本から解決するたとえ。
吮疽之仁(せんそのじん)
大将が部下を手あつくいたわること。
千朶万朶(せんだばんだ)
多くの花がついた枝。花が非常に多く咲き乱れていることの形容。
扇枕温衾(せんちんおんきん)
親孝行なことのたとえ。
旋転囲繞(せんてんいじょう)
相手を取り囲むこと。ぐるぐる回って取り囲むこと。
瞻望咨嗟(せんぼうしさ)
遠くのぞみ見てその素晴らしさにため息を吐く。高貴の人などを敬慕してうらやむこと。
千里無烟(せんりむえん)
民衆の生活が窮乏をきわめていること。
賤斂貴発(せんれんきはつ)
価格が安いときに買い入れて、物価が高騰した時に安く売りだす物価安定策のこと。
噬指棄薪(ぜいしきしん)
母と子の気持ちが通じあうこと。
贅沢三昧(ぜいたくざんまい)
したい放題に贅沢すること。思う存分にぜいたくするさま。
ぜいたくにふける。
前倨後恭(ぜんきょこうきょう)
それまでの態度をがらりと変えて、相手にへつらうこと。
草偃風従(そうえんふうじゅう)
人民は天子の徳によって教化され、自然とつき従うようになるということ。
滄海桑田(そうかいそうでん)
世の変転のはなはだしいたとえ。
滄海遺珠(そうかいのいしゅ)
世に埋もれた有能な人材のたとえ。
滄海一粟(そうかいのいちぞく)
比較にならないほど小さいもののたとえ。また、広大な宇宙で人間の存在は小さくてはかないものであることのたとえ。
走尸行肉(そうしこうにく)
生きていてもなにも役立たない者をけなしていう言葉。
簇酒斂衣(そうしゅれんい)
貧しい生活のたとえ。
蚤寝晏起(そうしんあんき)
夜はやく寝て、朝おそく起きる。赤子や幼児のさま。
痩身矮躯(そうしんわいく)
やせていて小さい。やせて背が低い。
宋襄之仁(そうじょうのじん)
無用の情けをかけること。
漱石枕流(そうせきちんりゅう)
自分の失敗を認めずに、へりくつを並べて言い逃れをすること。負け惜しみの強いこと。
滄桑之変(そうそうのへん)
世の中の変化が激しいこと。
桑田滄海(そうでんそうかい)
世の中の移り変わりの激しいことのたとえ。
桑土綢繆(そうどちゅうびゅう)
災難を事前に防ぐため準備をすること。
曾母投杼(そうぼとうちょ)
誤ったうわさも多くの人が口にしているうちに誰でも信じるようになるたとえ。
草満囹圄(そうまんれいご)
善政で国が良く治まっていること。
草莽之臣(そうもうのしん)
『孟子』「万章・下」より。官職に就かない民間人。在野の人。「草莽」は草むら・田舎。転じて在野・民間をいう。
蒼蠅驥尾(そうようきび)
凡人が賢人のおかげで功績をあげることのたとえ。
草廬三顧(そうろさんこ)
礼を尽くして有能な人材を招くこと。また、目上の人がある人物を特別に信任・優遇すること。
足音跫然(そくおんきょうぜん)
足音のひびくさま。転じて、得難い来客。また、得難い人物に遭遇するたとえ。
束皙竹簡(そくせきちくかん)
束皙は古墳などから出土した竹簡を解読して博学を称された。
束帛加璧(そくはくかへき)
一束の帛の上に璧(たま)をのせる。昔、最高の礼物。
束髪封帛(そくはつふうはく)
妻が堅く貞操を守ること。
麤枝大葉(そしたいよう)
細かい規則にとらわれず大らかに書いた文章。また、ごく大まかなこと。
率先躬行(そっせんきゅうこう)
人がするまえに自分から進んで実行すること。
樽俎折衝(そんそせっしょう)
なごやかに交渉すること。武力を用いず飲食をともにしながらかけひきをする外交交渉のこと。
孫楚漱石(そんそそうせき)
強情で負け惜しみの強いこと。また、うまくこじつけていい逃れをすること。
尊王攘夷(そんのうじょうい)
日本で江戸末期、尊王論と攘夷論とが結びついた政治思想。朱子学の系統を引く水戸学などに現れ、下級武士を中心に全国に広まり、王政復古・倒幕思想に結びついていった。
造言蜚語(ぞうげんひご)
根拠のないでたらめなうわさ。
造次顛沛(ぞうじてんぱい)
あわただしいとき。とっさのとき。また、わずかの時間。
俗臭芬芬(ぞくしゅうふんぷん)
非情に俗っぽくて、気品にかけること。
鏃礪括羽(ぞくれいかつう)
学識を磨いて、世に役立つ人材になること。