「か行」漢検1級の四字熟語一覧
誨淫誨盗(かいいんかいとう)
悪事を人に教えること。財物を納めた倉庫の戸締りを怠ったり、女性がなまめかしい格好をしてあでやかな化粧をしたりすることは、盗賊に盗みを教え、異性にみだらなことをせよと言っているようなものだということ。災いをまねかないように用心せよという戒め。 「誨」は、教える。
海闊天空(かいかつてんくう)
海や空がきわまりなく広がっていること。ここから転じて気性がさっぱりしていて度量が大きく、何のわだかまりもないたとえ。また、言葉や発想などが限りなく広がるたとえ。
海市蜃楼(かいししんろう)
蜃気楼のこと。転じて非現実な考えや根拠のないこと。
膾炙人口(かいしゃじんこう)
広く世間の評判となり、もてはやされていること。「膾」はなますで、生の肉を細かく刻んだもの。「炙」はあぶり肉のこと。どちらも誰の口にもあって好まれることからいう。
喙長三尺(かいちょうさんじゃく)
しゃべることがきわめて達者なこと。
海底撈月(かいていろうげつ)
無駄なことをするたとえ。実現不可能なことに労力を費やし、無駄骨を折ることのたとえ。
開天闢地(かいてんへきち)
天地の始まりのこと。これまでの歴史に無いような大きな出来事のこと。
誨盗誨淫(かいとうかいいん)
財物を納めた倉庫の戸締りを怠ったり、女性がなまめかしい格好をしてあでやかな化粧をしたりすることは、盗賊に盗みを教え、異性にみだらなことをせよと言っているようなものだということ。災いをまねかないように用心せよという戒め。「誨」は、教える。
槐門棘路(かいもんきょくろ)
政界の最高幹部のこと。
傀儡政権(かいらいせいけん)
形式的には独立している国家において、その政府が自国民の利害と願望に従ってではなく、むしろ他の特定の強国の意思に従って行動する場合、その政権を一般に傀儡政権と呼ぶ。とくに典型的なのは、軍事占領や植民地支配などの帝国主義的政策をとろうとする強国が、その地域の住民の中の協力者に政権を作らせ、それを政府として押しつける場合であり、これは独立性の外観を保つことによって国際世論やその地域の住民の感情に対してカムフラージュ効果をねらうものである。
偕老同穴(かいろうどうけつ)
夫婦の仲がよいことのたとえ。仲のむつまじい夫婦の関係を結ぶこと。
薤露蒿里(かいろこうり)
人生は儚いということ。
柯会之盟(かかいのめい)
約束したことを成し遂げ、信義を守り抜いて信頼を得ること。
蝸角之争(かかくのあらそい)
つまらない、ささいなことで争うこと。また、力のない者同士が争うこと。
呵呵大笑(かかたいしょう)
大声をあげて笑うこと。
夏癸殷辛(かきいんしん)
夏王朝の桀王と殷王朝の紂王。ともに古代の暴君。
蝸牛角上(かぎゅうかくじょう)
どうでもいいような、つまらないことで争うことのたとえ。
鶴立企佇(かくりつきちょ)
待ち遠しく思うこと。待ち望むこと。首を長くして待つ。
家鶏野雉(かけいやち)
ありふれた古いものを遠ざけて、珍しく新しいものを大切にすること。「雉」はきじ。家で飼っている鶏を嫌って、野性のきじを好むこと。
歌功頌徳(かこうしょうとく)
人の手柄や徳をほめたたえて歌うこと。「歌功」は功績をたたえて歌うこと。「頌徳」は人徳の高さをほめたたえる意。「功を歌い徳を頌う」とも読む。
華胥之夢(かしょのゆめ)
昼寝のこと。また、よい夢のこと。
軻親断機(かしんだんき)
中途で志をすててはいけないという教え。「軻」は孟子(孟軻)のこと。「軻親」は孟子の母親のこと。「断機」は織り布を断ち切ること。
花鳥諷詠(かちょうふうえい)
四季の移り変わりによる自然界や人間界のあらゆる現象を、そのまま客観的にうたうべきであるとする俳句理念。高浜虚子が提唱し、ホトトギス派の基本理念となった。「花鳥」は自然のたとえ。「諷詠」は詩歌をうたい作ること。
隔靴掻痒(かっかそうよう)
靴を隔てて痒(かゆ)いところをかくように、痒いところになかなか手が届かず、イライラする、はがゆくもどかしい思いをすること。自分の思うようにいかずに、じれったいこと。物事の核心に触れられず、もどかしいこと。
渇驥奔泉(かっきほんせん)
勢いが激しいこと。また、書の筆勢が力強いこと。「驥」は一日に千里を走るという駿馬のこと。「奔」は勢いよく走る意。のどが渇いた駿馬が、泉に向かって勢いよく走り寄るという意味から。「渇駿、泉に奔る」とも読む。
恪勤精励(かっきんせいれい)
全力を尽くし仕事や勉学に励んで、怠らないこと。精力を傾けて集中して事にあたること。
闊達自在(かったつじざい)
心が広く、物事にこだわらず、思いのままに行動するさま。
豁達大度(かったつたいど)
心が広くて情け深く、度量の大きいこと。
豁然大悟(かつぜんたいご)
疑い迷っていたことが、からっと開け解けて真理を悟ること。「豁然」は、からっと開けるさま。「大悟」は大いに悟る、真理を悟ること。「豁然」は仏教用法のとき「かつねん」とも読む。「大」は「だい」とも読む。
刮目相待(かつもくそうたい)
人や物事の成長や進歩を待ち望むこと。また、今までとは違った目で相手を見ること。「刮目」は、目を見開いてよく見ること。「相待」は、相手を待ちかまえること。目を見開いてよく見ながら待ちかまえるという意から。「刮目して相待つ」とも読む。
華亭鶴唳(かていかくれい)
過去の栄華を懐かしく思い、現状を嘆くさま。「華亭」は地名。「鶴唳」は鶴の鳴き声のこと。
禍福倚伏(かふくいふく)
福の中に禍が潜み、禍の中に福が潜むように、災いと幸せは順繰りにおとずれるものだということ。「禍福」は災いと幸い。「倚伏」は禍が福のもとになったり、福が禍のもとになったり、禍福が互いに因果的に生じること。「倚」は寄り添う、また、ちなむ、原因となる意。「伏」は潜む意。
苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)
税金などを情け容赦なく取り立てること。また、そのようなむごい政治のこと。
夏鑪冬扇(かろとうせん)
時期が合っていないために、役に立たないもののこと。または、役に立たない意見や才能のたとえ。または、今は不要でも適切な時期が来れば役に立つようになること。君主からの愛情や信用を失ったもの、恋人に捨てられた女性などを指す場合もある。
檻猿籠鳥(かんえんろうちょう)
自由を奪われて自分の思い通りに生きることが出来ない境遇のたとえ。
干戈倥偬(かんかこうそう)
戦いで忙しいこと。「干戈」は盾と矛、転じて、戦い・戦争のこと。「倥偬」は忙しい・あわただしい意。
鰥寡孤独(かんかこどく)
身寄りもなく寂しい暮らし。また、そのような暮らしをしている人のこと。老いて身寄りのない人たち。寄るべのない困った人。
轗軻不遇(かんかふぐう)
世に受け入れられず行き悩むさま。事が思い通りにいかず行き悩み、ふさわしい地位や境遇に恵まれないさま。
侃侃諤諤(かんかんがくがく)
遠慮せず、正しいと思うことを主張して議論すること。また議論のさかんなことをいう。ひるまず述べて盛んに議論をするさま。はばかることなく直言するさま。
関関雎鳩(かんかんしょきゅう)
夫婦仲が良くむつまじいこと。仲むつまじいことの例えとして使われる。
歓喜抃舞(かんきべんぶ)
大喜びするたとえ。喜びきわまって手を打って舞う意。「抃舞」は手を打って喜び舞うこと。
管窺蠡測(かんきれいそく)
非常に見識が狭いこと。「管窺」は管を通して天を見ること。「蠡測」はほら貝(一説にひさご)で海の水を測ることで、きわめて狭い見識で大事を測ることのたとえ。
関雎之化(かんしょのか)
夫婦仲がよく、家庭がうまく治まることのたとえ。
韓信匍匐(かんしんほふく)
大望ある者は目前の恥を耐え忍ぶということ。将来の大きな目的のために、一時の屈辱にも恥を忍び、一時の苦労にも耐え忍ぶことのたとえ。
甘井先竭(かんせいせんけつ)
才能がある者ほど、その才能が早く衰えやすいことのたとえ。また、才能を見せびらかす者は、他の者よりも先に災難に遭うということのたとえ。
干戚羽旄(かんせきうぼう)
武の舞と文の舞のこと。夏の禹王が始めた舞楽。「干戚」はたてとまさかりを持って舞う、武の舞のこと。「羽旄」は雉の羽と旄牛の尾で作った飾りを持って舞う、文の舞の意。
邯鄲之歩(かんたんのほ)
本来の自分を忘れて、やたらと他人の真似をしたため、両方ともうまくいかなくなってしまうことのたとえ。
邯鄲之夢(かんたんのゆめ)
人の世界での繁栄は儚いということのたとえ。 または、人の人生が儚いことのたとえ。
寒煖饑飽(かんだんきほう)
寒さ、暖かさ、飢え、満腹といった日常生活の苦しみや楽しみのこと。苦楽と同意。「寒煖」は寒さと暖かさ。「饑飽」は飢えることと満腹になること。貧乏と裕福。「煖」は「暖」とも書く。
奸知術数(かんちじゅっすう)
悪知恵や悪だくみのこと。
旱天慈雨(かんてんじう)
非常に困ったときに、もたらされる救いの手のたとえ。長い間待ち望んでいた物事が実現することのたとえ。
撼天動地(かんてんどうち)
活動がめざましいこと、人々を驚かすほどの大きな出来事のたとえ。また、音声がきわめて大きいことのたとえ。「撼」は、揺り動かす。天地を揺り動かすという意から。
甘棠之愛(かんとうのあい)
人民の善政を行う人に対する思慕の情が深いこと。「甘棠」はからなし、こりんごの木。
環堵蕭然(かんとしょうぜん)
家が非常に狭く、みすぼらしくさびしいさま。「環堵」は小さく狭い家のこと。四方それぞれ一堵の家の意。「環」は四周・周囲。「堵」は一丈(約二・二五メートル)とも五丈とも四十尺ともいい諸説ある。「蕭然」はみすぼらしくさびしいさま。物さびしく荒れ果てたさま。
艱難辛苦(かんなんしんく)
非常な困難にあって苦しみ悩むこと。「艱」「難」はともにつらい、苦しい、悩むの意。「辛苦」はつらく苦しいこと。つらい目にあって悩むこと。
奸佞邪智(かんねいじゃち)
心がねじくれていて、ずるがしこく、人にこびへつらうこと。また、そういう人。
銜尾相随(かんびそうずい)
車や動物などが切れ目なく連なって進むこと。「銜」は口にくわえる意で、「銜尾」は前を行く馬の尾をあとの馬がくわえること。「相随」はつきしたがって進む意。「銜尾相随う」とも読む。
勧百諷一(かんぴゃくふういつ)
益よりも害の多いこと。百の華美を勧めて一の節約を遠回しにいさめる意で、無用のことばかり多くて、役に立つことが少ない意。「百を勧めて一を諷す」とも読む。
管鮑之交(かんぽうのまじわり)
互いによく理解し合っていて、利害を超えた信頼の厚い友情のこと。きわめて親密な交際のこと。「管」は春秋時代、斉の名宰相の管仲。「鮑」は鮑叔牙が。単に鮑叔ともいう。管仲と若いときから仲がよく、仲を斉の桓公に推挙した。「交」は「こう」とも読む。
蓋瓦級甎(がいがきゅうせん)
屋根の瓦と階段の敷き瓦のこと。「蓋」はおおうこと。「級」は階段・きざはし、甎は敷き瓦の意。
睚眥之怨(がいさいのうらみ)
ほんのわずかなうらみ。「睚」「眥」はともににらむ意。ほんのちょっとにらまれる程度のうらみの意。
亥豕之譌(がいしのか)
文字の書き誤りのこと。「譌」は誤りの意。「亥」と「豕」とが、字形が似ているので書き誤りやすいことから。
磑風舂雨(がいふうしょうう)
羽蟻の群れなどが石臼を回すようにぐるぐると回って飛ぶときには風が吹き、杵で臼をつくように、上に下にと飛ぶときには雨になるという言い伝え。物事の兆し、前兆などの例えとして使われる。
諤諤之臣(がくがくのしん)
正しいと思うことを直言する人のこと。
画脂鏤氷(がしろうひょう)
中身がないのに、表面を飾っても無駄というたとえ。また、努力しても効果がないということ。無用なところに力を用いること。
画竜点睛(がりょうてんせい)
物事を完成するために、最後に加える大切な仕上げのたとえ。また、物事の最も肝要なところのたとえ。文章や話などで肝心なところに手を入れて、全体をいっそう引き立てるたとえ。
銜哀致誠(がんあいちせい)
哀切な気持ちと誠の心をささげて死者を弔うこと。「銜」は心に抱く意で、「銜哀」は哀しみを抱くこと、「致誠」は真心をささげる意。人の死を悼む時に用いる語。「哀を銜み誠を致す」とも読む。
含英咀華(がんえいしょか)
文章のすぐれた部分をよく味わって、心の中に蓄積すること。また、詩文に妙味があることのたとえ。「含英」は美しいものを含み味わうこと。「咀華」は華の美しさを噛みしめ味わうこと。「英を含み花を咀う」とも読む。
頷下之珠(がんかのしゅ)
めったに手に入れることができない貴重なもののこと。「頷下」はあごの下。「珠」は宝石の意。黒い竜のあごの下にあるという玉のことで、命がけで求めなければ得られない貴重なもののたとえ。
眼光炯炯(がんこうけいけい)
目がきらきらと鋭く光るさま。物事のすべてを見抜いているような、人を圧倒する目のこと。
顔厚忸怩(がんこうじくじ)
あつかましく恥知らずな者の顔にも、さすがに深く恥じているようすが表れること。非常に恥じ入ることを謙遜した言い回し。顔にもありありと恥じ入る色が出るという意味。自分の恥じ入ることを謙遜して言ったものが、転じて文字通り、恥知らずのあつかましい者でさえ恥じ入るという意味で用いられることもある。
頑廉懦立(がんれんだりつ)
高潔な人格に感化されて、よい方向に向かうこと。「頑」は欲が深いこと。「廉」は心にけがれがないこと。欲が深いものも改心して清廉な人となり、意気地がないものも奮起して志を立てる意。
既往不咎(きおうふきゅう)
「既往は咎(とが)めず」と読み下す。「既往」は、過ぎ去ったとき、過去という意味。過去のことをとやかくとがめだてするよりも、将来をつつしむことが大切であるという戒めの言葉。
鬼瞰之禍(きかんのわざわい)
良いことはえてして水を差すような邪魔が入りやすいということ。または、富み栄えているときに付け上がっていると、周りから妬まれて災いを受けることのたとえ。「瞰」は隙を狙う、もしくは窺うという意味。
騏驥過隙(ききかげき)
わずかな時間。一瞬の出来事。「騏驥」は一日で千里を走りきるといわれる駿馬のこと。「過隙」は戸の隙間の向こう側をかけぬける意。
熙熙壌壌(ききじょうじょう)
たくさんの人々がせわしなく行き来する様子。大勢の人が賑やかに行き交うさま。やわらぎ楽しむさま。
危言覈論(きげんかくろん)
自分の身の危険を顧みずに、正しいと思うことを主張し、激しく議論すること。「危言」は自身の身が危険な状況になることを気にかけずに、自分の考えをはっきりと言うこと。「覈論」は激しく論じること。
跂行喙息(きこうかいそく)
動物のこと。特に、虫や鳥のたぐいをさすことば。「跂行」は虫などがはうことや足で歩くこと。「喙息」は口で息をするものということから。
鬼哭啾啾(きこくしゅうしゅう)
悲惨な死に方をした者の浮かばれない亡霊の泣き声が、恨めしげに響くさま。転じてものすごい気配が漂い迫りくるさま。「鬼哭」は亡霊が声を上げて泣き悲しむこと。「啾啾」は弱弱しく鳴く様子のこと。
旗幟鮮明(きしせんめい)
主義主張や態度などがはっきりしているたとえ。立場や主張がはっきりしていること。自分の主義や持論、立場がはっきりとしていること。
杞人天憂(きじんてんゆう)
無用の心配をすること。取り越し苦労のこと。「杞人」は古代中国の周の時代にあった紀という国の人。「天憂」は天のことを心配すること。「杞憂」という言葉は、この言葉を略したもの。「杞人、天を憂う」とも読む。
羈紲之僕(きせつのぼく)
主君の車馬を御する従者。随行者。
鞠躬尽瘁(きっきゅうじんすい)
全力をあげて任務を遂行する、一身を捧げて使命達成に尽くすこと。「鞠躬」は身を低くしてかしこまること。「尽瘁」は自分のことをかえりみずに、全力をつくすこと。
驥服塩車(きふくえんしゃ)
優れた人物がつまらぬ仕事をさせらていることである。「驥、塩車に服す」とも読む。
九棘三槐(きゅうきょくさんかい)
三公九卿。政界の最高幹部のこと。「九棘」は中国の九郷の別称。「三槐」は中国の三公の別称。
鳩居鵲巣(きゅうきょじゃくそう)
努力しないで、要領よく他人の成功や地位を横取りするたとえ。また、人の家に仮住まいするたとえ。
躬行実践(きゅうこうじっせん)
理論や信条などを、自身の力で実際に踏み行うこと。
泣斬馬謖(きゅうざんばしょく)
大きな目的のためには信頼している部下でも、私情を捨てて、厳正な処分をすること。規律を保つためには、優秀な者であってもやむを得ず処罰しなければならないことのたとえ。「馬謖」は中国の三国時代の人の名前。「泣いて馬謖を斬る」とも読み、この形で使うことが多い言葉。
宮車晏駕(きゅうしゃあんが)
天子の崩御。「宮車」は天子の車。「晏駕」は夜になって霊柩車が墓に向かって出発すること。
窮途之哭(きゅうとのこく)
貧しくて、生活に困窮した悲しみのこと。「窮途」は行き止まりの道という意味から、苦しい状況のこと。「哭」は悲しんで声を上げて泣くこと。
朽木糞牆(きゅうぼくふんしょう)
怠け者のたとえ。手の施しようのないものや、役に立たない無用なもののたとえ。また、腐った木には彫刻できないし、腐りくずれた土塀は上塗りができないように、怠け者は教育しがたいことのたとえ。「朽木は雕るべからず、糞土の牆は檣はぬるべからず」を略した言葉。
矯枉過直(きょうおうかちょく)
物事を正そうとして、やりすぎのあまりかえって新たに好ましくない事態をもたらしてしまうこと。「枉れるを矯めて直きに過ぐ」とも読む。
跫音空谷(きょうおんくうこく)
人のいない場所での寂しい生活の中で予想外の訪問や便りのたとえ。 または、孤立した状態での自分の意見に賛同する人を得た時に用いる言葉。
兢兢業業(きょうきょうぎょうぎょう)
恐れ慎んで物事を行う様子。物事を行うときには、用心深く行うべきであるという教えをいう。
恐懼感激(きょうくかんげき)
ありがたさに恐れ謹み、深く感じ入って心が奮い立つこと。「恐懼」は恐れ慎むこと。恐れ敬う相手から厚意を受けた時などに使う言葉。
薑桂之性(きょうけいのせい)
年老いてますます剛直なことのたとえ。また、特有の性質は簡単には変わらないたとえ。「薑」はしょうが。「桂」は肉桂(にっき)。ともに古くなってもその辛さを失わず、辛さを増すことからいう。
狂言綺語(きょうげんきご)
道理に合わない言葉や、巧みに表面だけを飾った言葉。転じて、虚構や文飾の多い小説・物語・戯曲などを卑しめていう語。「狂言」は道理に外れた言葉。「綺語」はうまく飾った言葉。
恐惶謹言(きょうこうきんげん)
恐れかしこまり、つつしんで申し上げる意。相手に敬意を表するために手紙の末尾に用いる語。「恐惶」は恐れかしこまること。「敬具」「敬白」などと同様に用いる。
匡衡壁鑿(きょうこうへきさく)
貧しい生活をしながら勉学に励みがんばること。苦学すること。
驕奢淫逸(きょうしゃいんいつ)
思うままにぜいたくをし、人の道にはずれたみだらな行いをすること。また、そのさま。主に酒色についていうことば。
拱手傍観(きょうしゅぼうかん)
何もせずに脇で眺めていること。「拱手」は手をこまぬくの意味。
驚心動魄(きょうしんどうはく)
心の底から深い感動を呼び起こすこと。深く感動することをいう。
協心戮力(きょうしんりくりょく)
全員の力を結集し、一致協力して任務に当たること。「戮」には合わせる、一つにする意があり、「戮力」は力を合わせること。「協心」は心を乱さず、調和をはかること。
驕兵必敗(きょうへいひっぱい)
思い上がった軍隊は必ず敗れるということ。
嚮壁虚造(きょうへききょぞう)
根拠もないのに、むやみにありもしない物、または情況を作り出すこと。
狂瀾怒濤(きょうらんどとう)
物事がひどく乱れていること。
曲水流觴(きょくすいりゅうしょう)
屈曲した小川の流れに杯を浮かべ、それが自分の前を流れ過ぎてしまわないうちに詩歌を作り、杯の酒を飲むという風雅な遊び。もと陰暦三月三日(また、上巳の日)に行われた風習。
曲突徙薪(きょくとつししん)
災いが起こるのを未然に防ぐことのたとえ。煙突を曲げ薪をかたわらに移して、火事になることを防ぐ意から。
虚静恬淡(きょせいてんたん)
心静かでわだかまりがなく、さっぱりしているさま。もと道家の修養法の語。
虚無縹渺(きょむひょうびょう)
何物もない空間が、無辺際に広がっている様子の形容。 「縹渺」は広々としている様。 遠くはるかに見えるさま。
毀誉褒貶(きよほうへん)
褒めたり悪口を言ったりすること。さまざまな世評。「毀」と「貶」は、そしること、「誉」と「褒」は、ほめること。
騎驢覓驢(きろべきろ)
身近にあるものを、わざわざ他に求めるおろかさのこと。
金甌無欠(きんおうむけつ)
物事が完全で欠点がないたとえ。特に、外国からの侵略を受けたことがなく、安泰で堅固な国家や天子の位のたとえ。黄金の瓶に少しも欠け損じたところがない意から。
金塊珠礫(きんかいしゅれき)
並外れて贅沢の限りをつくすたとえ。金を土くれと同じくみなし真珠などの宝玉を小石のように無価値にみなす意。
槿花一朝(きんかいっちょう)
人の世のはかないことのたとえ。
巾幗之贈(きんかくのぞう)
めめしい考えや行為をはずかしめること。
緊褌一番(きんこんいちばん)
心を引き締めて物事に当たること。難しいことや大勝負の前の心構えをいう言葉。「褌を締めてかかる」と同じ意味。
「緊褌」はふんどしを引き締めること。「一番」は重要な場面のこと。
琴瑟相和(きんしつそうわ)
人と人の仲、特に夫婦の仲がむつまじいことのたとえ。
擒縦自在(きんしょうじざい)
自分の思うとおりに人を扱うこと。とらえることも放す事も思うがままに自由自在にあやつること。
禽獣夷狄(きんじゅういてき)
中国周辺にいる異民族を卑しんでいう語。
疑雲猜霧(ぎうんさいむ)
周囲の人の疑ったりねたんだりする気持ちが、雲や霧がかかったように晴れないさま。
巍然屹立(ぎぜんきつりつ)
人や物などが、他よりも抜きん出て優れているさま。「巍然」は山がとても大きく高い様子。「屹立」は一際高く立っていること。「巍然として屹立す」とも読む。
牛溲馬勃(ぎゅうしゅうばぼつ)
つまらないものや、役に立たない無用なもののたとえ。
仰観俯察(ぎょうかんふさつ)
地面を覗き見て植生や地理を知り、空を仰ぎ見て天文や気象を勉強すること。
澆季溷濁(ぎょうきこんだく)
道徳や人情が軽薄になり、風俗の乱れた世の中。「澆季」は道徳や人情などが乱れた、時代が終わる寸前のこと。「溷濁」は濁るや、汚れるということ。
澆季末世(ぎょうきまっせ)
人々の心が荒れ、道徳が薄れた世の中。
仰天不愧(ぎょうてんふき)
心にやましいことがなければ、天に対して恥じることはないということ。
玉石混淆(ぎょくせきこんこう)
優れたものと、劣ったものが混じっていること。
玉石同匱(ぎょくせきどうき)
よいものと悪いもの、賢者と愚者が同じように扱われて区別がつかないたとえ。玉と石が同じ箱の中で交じり合う意。
玉蟾金兎(ぎょくせんきんと)
月の別名。
玉兎銀蟾(ぎょくとぎんせん)
月のこと。「玉兎」は月にすむといううさぎ。「銀蟾」は月にすむというひきがえる。それぞれ転じて、月の意。
魚爛土崩(ぎょらんどほう)
国家や物事が内側から壊れてなくなること。
空谷跫音(くうこくのきょうおん)
孤独な暮らしをしているとき、思いがけず知人が訪れたり、珍しい便りをもらうなどの喜びのたとえ。
苦心惨憺(くしんさんたん)
心をくだいて非常な苦労を重ね、工夫を凝らすこと。
狗吠緇衣(くはいしい)
いつも着ている服装を変えると怪しまれてしまうこと。
狗尾続貂(くびぞくちょう)
劣った者がすぐれた者のあとを続けるたとえ。
すぐれた者に粗悪な者が続くたとえ。
区聞陬見(くぶんすうけん)
学問や見識がきわめて狭く、かたよっていること。
君恩海壑(くんおんかいがく)
君主の恩は、海や谷のように深ありがたいものであるということ。
葷酒山門(くんしゅさんもん)
修行のじゃまになるので、臭いものや酒を寺院に持ち込んだりそのような物を飲食した者は寺院の中に入ってはいけないということ。
群蟻附羶(ぐんぎふせん)
利益のあるところに人が群がり集まることを卑しむこと。
「群蟻、羶に附く」とも訓読する。
経営惨憺(けいえいさんたん)
心をくだき、悩ましてあれこれ考え計画すること。もと、唐の画家の曹覇が絵の構図をあれこれ苦心して考えたことをいう。「惨憺」は心を悩ますこと。「経営」はあれこれ考えて営む意。
軽裘肥馬(けいきゅうひば)
非常に富貴なさま。また、富貴な人の外出のときの装い。転じて、富貴の人。軽くて美しい皮ごろもと肥えた立派な馬の意から。「裘」は皮ごろものこと。「軽裘」は軽くて高価な皮ごろも。略して「軽肥」ともいう。また「肥馬軽裘」ともいう。
荊棘叢裏(けいきょくそうり)
乱臣や悪臣のたとえ。
荊棘銅駝(けいきょくどうだ)
国の滅亡を嘆くことのたとえ。宮殿が破壊され尽くし、銅製のらくだがいばらの中にうち捨てられているのを嘆く意。「銅駝の荊棘中に在るを歎く」の略。「荊棘」はいばらの意で、乱れた状態のたとえ。「駝」はらくだ。
桂玉之艱(けいぎょくのかん)
よそから物価の高い都会に来て、生活難に悩みながら暮らすことのたとえ。また、都会に出てきて苦学することのたとえ。
荊釵布裙(けいさいふくん)
粗末な服装のたとえ。女性のつつましさにいう。「荊釵」はいばらのかんむり、「布裙」は布のもすその意。
鶏尸牛従(けいしぎゅうしょう)
大きな集団や組織の末端にいるより、小さくてもよいから長となって重んじられるほうがよいということ。
瓊枝玉葉(けいしぎょくよう)
天皇や天子の一族・子孫のたとえ。また、高貴な家の子弟のこと。 「瓊」は、光りかがやく玉。「枝」と「葉」は、木の枝、木の葉のこと。転じて、子孫のたとえ。
瓊枝栴檀(けいしせんだん)
徳の高い人のたとえ。また、すばらしい詩文のたとえ。 「瓊」は、玉。「瓊枝」は、美しい玉の実がなるという木のこと。「栴檀」は、香木の一種である白檀の別名。ともに、すぐれたもののたとえ。
勁草之節(けいそうのせつ)
節操や意志が固いこと。「勁草」は強風にも屈しない強い草のこと。
傾側偃仰(けいそくえんぎょう)
世間の片隅で、世の中の流れにまかせて暮らすこと。「傾側」は、片隅にいることから転じて、世間の片隅で生きること。「偃仰」は、伏したり仰いだり、また、寝たり起きたりすることから転じて、世の流れの中で浮き沈みすること。「偃仰」は、「えんこう」とも読む。
軽佻浮薄(けいちょうふはく)
行動や考えが、軽はずみで浮ついていること。
軽妙洒脱(けいみょうしゃだつ)
会話や文章などが、軽やかで洗練されていること。また、そのさま。軽やかで洒落ていること。さわやかで、洗練されていて、俗っぽくないこと。
鶏鳴狗盗(けいめいくとう)
小さな策を弄(ろう)する人や、くだらなかったり、つまらなかったりすることしかできない人のこと。また、つまらないことでも、なにかの役に立つことがあるということ。
形容枯槁(けいようここう)
顔だちがやせ衰えて生気がないさま。やつれること。「形容」は、顔だち・容貌のこと。「枯」も「槁」も、枯れる。「枯槁」は、草木が枯れること。転じて、やせ衰えること。また、生気がないさま。
厥角稽首(けっかくけいしゅ)
相手に対して最敬礼すること。
結跏趺坐(けっかふざ)
仏教の座法の一つ。左右の足の甲を反対の足のももの上に交差し、足の裏が上を向くように組む座法。特に禅宗では座禅の正しい姿勢としている。
譎詭変幻(けっきへんげん)
さまざまに奇異なようすにかわること。
狷介孤高(けんかいここう)
自分の意志をかたく守って、人々から離れ品格を高く保っていること。俗世に超然としていること。
狷介固陋(けんかいころう)
かたくなに自分の意志を守って、人のことを受け入れないさま。また、かたくなで頑固なさま。「狷介」は自分を固く守って妥協しないさま。「固陋」は自分の狭い視野にとらわれてかたくななさま。
狷介不羈(けんかいふき)
自分の意志を固く守って、何者にも束縛されないこと。
懸崖勒馬(けんがいろくば)
危ういところではっと気づいて引き返すこと。特に、情欲に溺れて危うくなったとき、急に我に返ること。
喧喧囂囂(けんけんごうごう)
多くの人が、口やかましくさわぐこと。また、やかましく騒ぎ立てて、収拾がつかないようすのこと。
蹇蹇匪躬(けんけんひきゅう)
自分のことは後回しにして苦労を重ね、主人に尽くすこと。
拳拳服膺(けんけんふくよう)
人の教えや言葉などを、心にしっかりと留めて決して忘れないこと。両手で物を大切に捧ささげ持って胸につける意から。
乾坤一擲(けんこんいってき)
運命を賭けて、いちかばちかの大勝負をすること。
妍姿艶質(けんしえんしつ)
華やかで美しい姿。
乾端坤倪(けんたんこんげい)
天地の果てのこと。
剣抜弩張(けんばつどちょう)
情勢が緊迫して今にも戦いがはじまりそうなたとえ。また、書道で筆力がはげしくて気迫がこもっているたとえ。
肩摩轂撃(けんまこくげき)
人や車の往来が激しいこと。混雑していること。
絢爛豪華(けんらんごうか)
ぜいたくで、きらびやかであること。きらきら輝いてはでなこと。
牽攣乖隔(けんれんかいかく)
心は互いに引かれあいながら遠く隔たっていること。
黔驢之技(けんろのぎ)
自分の稚拙な腕前を自覚せずに示して恥をかくこと。また、見かけ倒しの劣った腕前・技量。
霓裳羽衣(げいしょううい)
薄絹などで作った、女性の美しくて軽やかな衣装のこと。また、舞曲の名。もと西域から伝来したものという。一説に唐の玄宗が仙人と月宮に遊び、仙女の舞を見たが、玄宗はその音調を覚えて帰り、楽士にそのとおり作らせたのがこの楽曲という。楊貴妃はこの舞を得意としたとされる。「霓裳」は虹のように美しいもすそ(スカート)の意。「霓」は虹。「羽衣」は鳥の羽で作った軽い衣。天のはごろも。天人や仙人が着て空を飛ぶという。
月下推敲(げっかすいこう)
詩や文章を作るとき、その語句や表現などを何度も練り直すこと。「推」は、押す。「敲」は、物をたたく。詩句の「推」を「敲」にするかどうか迷うの意から。「推敲」の語源となったことば。
月中蟾蜍(げっちゅうのせんじょ)
中国古代の伝説で、月にすむといわれるヒキガエルのこと。
阮簡曠達(げんかんこうたつ)
人柄が大らかなたとえ。
言行齟齬(げんこうそご)
言葉で表した内容と、その人の行動とが食い違うこと。
厳塞要徼(げんさいようきょう)
守りの堅いとりでのたとえ。
阮籍青眼(げんせきせいがん)
阮籍は俗世にこだわらない人であったが、自分の気に入った人は黒い目で迎え、世俗にとらわれた気にいらない人には白い目で応対したこと。
黄衣廩食(こういりんしょく)
黄色の衣を身に着け俸禄を受けるもの。宮中に仕える宦官のこと。
後悔噬臍(こうかいぜいせい)
後になって悔やんでも、いまさらどうしようもないこと。
篝火狐鳴(こうかこめい)
不可思議なことで民衆を惑わすこと。
効果覿面(こうかてきめん)
結果や効き目がすぐに現れること。
広厦万間(こうかばんげん)
非常に大きな家のたとえ。転じて、貧しい人々を庇護することのたとえ。
慷慨憤激(こうがいふんげき)
政治や社会など世の中の不正や自分の不運などを激しく憤り嘆くこと。
高牙大纛(こうがだいとう)
高い地位のしるし。
香気芬芬(こうきふんぷん)
よいにおいが一面に香ること。
敲金撃石(こうきんげきせき)
「金を敲き石を撃つ」とも読み、詩や文章の音の響きやリズムが美しいことのたとえ。
皓月千里(こうげつせんり)
白く輝く月が千里のかなたまで照らしている様子。
槁項黄馘(こうこうこうかく)
痩せて細くなった首すじと、酷くやつれた顔。
恍恍惚惚(こうこうこつこつ)
うっとりしているさま。ぼうっとして我を忘れているさま。
膏肓之疾(こうこうのしつ)
不治の病、難病のこと。または、物事に夢中になりすぎて、やめられないこと。
行尸走肉(こうしそうにく)
才能や学問もなく、何の役にも立たない無能な人のたとえ。
高車駟馬(こうしゃしば)
身高位高官の地位にある人が乗るりっぱな車のこと。または、高貴な人のこと。
鉤章棘句(こうしょうきょくく)
ものすごく読みにくい文章のこと。または、奇怪で難しい文章のこと。
苟且偸安(こうしょとうあん)
将来のことを考えず、物事をなおざりにして一時の安楽をむさぼること。
嚆矢濫觴(こうしらんしょう)
物事のはじまり、おこり。
曠日弥久(こうじつびきゅう)
長い期間なにもせずに、無駄な日々を過ごすこと。または、むだに時間を過ごして事を長引かせること。
曠世之感(こうせいのかん)
世に類例がないような感じのこと。
曠世之才(こうせいのさい)
この世に比類のないすぐれた才能。
曠世不羈(こうせいふき)
長くてなずけることができないこと。または、長い期間拘束することができないという意味。
荒瘠斥鹵(こうせきせきろ)
土地が荒れ痩せていること。
恍然大悟(こうぜんたいご)
思い定まらないでいるときに、一瞬のひらめきから悟りを得ること。
高談闊歩(こうだんかっぽ)
自由に議論して、大股に歩くこと。気ままなさま。
狡兎三窟(こうとさんくつ)
身を守るのに用心深いこと。また、困難をさけるのにたくみであること。
狡兎良狗(こうとりょうく)
戦ってきた敵国が滅びると、戦闘に功績のあった家臣が有害無用として殺されることのたとえ。転じて、役に立つときはさんざん利用され、不要になると見捨てられることのたとえ。
黄髪垂髫(こうはつすいちょう)
老人と子どものこと。
洪範九疇(こうはんきゅうちゅう)
模範となる大切な政治道徳のこと。
敲氷求火(こうひょうきゅうか)
方法を誤ったり見当違いのことをしても、目的は達せられないたとえ。見当違いの無理な望みを持つこと。
好評嘖嘖(こうひょうさくさく)
非常に評判のよいさま。
光風霽月(こうふうせいげつ)
心が清らかでわだかまりがなく、爽快であること。
咬文嚼字(こうぶんしゃくじ)
文字使いなど表面的な技巧にばかりこだわって、文章の内容や意味をおろそかにすること。また、ぐずぐず言う。いろいろ言う。 知識をひけらかすような話し方や文章を弄するばかりで実際の役に立たない知識人を揶揄する語としても用いる。
光芒一閃(こうぼういっせん)
事態が急激に瞬間的に変化すること。
槁木死灰(こうぼくしかい)
衰えて生気がないさま。また、意欲に乏しいさま。無為自然の境地にあること。
孔翊絶書(こうよくぜっしょ)
政治に私情をさしはさまないたとえ。
洽覧深識(こうらんしんしき)
見聞が広く、知識が深く豊富であること。
黄粱一炊(こうりょういっすい)
一生が夢幻のようにはかないことのたとえ。
膏粱子弟(こうりょうしてい)
裕福な家に生まれた者のたとえ。
蛟竜毒蛇(こうりょうどくだ)
不気味で恐ろしいもののたとえ。
亢竜有悔(こうりょうゆうかい)
きわめて高い地位にあるもの、栄達をきわめた者は、失敗をするおそれがあることを戒める言葉。
高楼大廈(こうろうたいか)
大きな建物のこと。豪壮な建物のこと。
孤影悄然(こえいしょうぜん)
ひとりっぼちでしょんぼりしている様子。
胡漢陵轢(こかんりょうれき)
北方(西方)の異民族と漢民族がたがいにおかし争うこと。
狐裘羔袖(こきゅうこうしゅう)
全体は立派だが細部に問題があること。「狐裘にして羔袖す」とも読む。
狐裘蒙戎(こきゅうもうじゅう)
富貴の人の行いがおさまらず国家が乱れることのたとえ。
狐疑逡巡(こぎしゅんじゅん)
疑ったり、ためらったりして、なかなか決断がつかずにぐずぐずしていること。
優柔不断なこと。
枯魚銜索(こぎょかんさく)
人の命ははかなく短いものであるから、親が生きているうちに孝行をしなさいということ。
哭岐泣練(こくききゅうれん)
人は習慣や心がけ次第で、善人にも悪人にもなるということ。
轂撃肩摩(こくげきけんま)
人や車の往来が激しいこと。混雑していること。
黒貂之裘(こくちょうのきゅう)
非常に高価なもののたとえ。
黒白混淆(こくびゃくこんこう)
よいことと悪いことの区別をわきまえないこと。
国歩艱難(こくほかんなん)
国勢が振るわず、国家の運命が危ういこと。
虎視眈眈(こしたんたん)
すきがあればつけこもうと、じっと機会をねらうこと。
虎嘯風生(こしょうふうしょう)
すぐれた能力を持つ人が機会を得て奮起すること。「虎嘯いて風生ず」とも読む。
古人糟魄(こじんのそうはく)
言葉や文章では、聖人・賢人の本質を伝えることは不可能だということ。
鼓舌揺脣(こぜつようしん)
盛んにしゃべりたてること。
滑稽洒脱(こっけいしゃだつ)
機知に富んだ言動や知恵で、洗練されていること。知力に富み、巧みにおもしろく言いこなして、俗気がなくあかぬけしていてさっぱりとしているさま。
涸轍鮒魚(こてつのふぎょ)
危険が目の前に迫っている状況。または、そのような状況の人のこと。
孤独矜寡(こどくかんか)
四種の苦しみでうったえるところのない人。
虚融澹泊(こゆうたんぱく)
悟りの境地にいたること。
孤陋寡聞(ころうかぶん)
学問が偏っていて狭く、見識が少ないこと。
渾金璞玉(こんきんはくぎょく)
人の素質がすぐれていて飾りけのないたとえ。
渾渾沌沌(こんこんとんとん)
入り乱れて明らかでないさま。
根深柢固(こんしんていこ)
物事の基礎をしっかり固めること。
渾然一体(こんぜんいったい)
別々のものが、とけあって区別がつかないこと。
昏定晨省(こんていしんせい)
親に孝行をつくすこと。
蒟蒻問答(こんにゃくもんどう)
まとはずれで、とんちんかんな質問や返事のこと。
魂飛魄散(こんひはくさん)
おおいに驚き恐れること。
渾崙呑棗(こんろんどんそう)
人の教えのただ鵜呑みにするだけでは、その真理を会得することはできないということ。
豪華絢爛(ごうかけんらん)
ぜいたくで華やかで、きらびやかで美しいさま。
合歓綢繆(ごうかんちゅうびゅう)
男女が親しく愛し合うさま。
剛毅木訥(ごうきぼくとつ)
意思が強く、飾り気がなく無口なこと。また、そのさま。
豪放磊落(ごうほうらいらく)
心が広く、小さいことにはこだわらないこと。また、そのさま。
毫末之利(ごうまつのり)
ほんのわずかな利益のこと。
毫毛斧柯(ごうもうふか)
わざわいは小さいうちに取り除くべきだということ。
毫釐千里(ごうりせんり)
最初を慎むべきことをいう言葉。
五蘊皆空(ごうんかいくう)
仏教で、人間界の存在や現象は、一切空であるということ。
呉牛喘月(ごぎゅうぜんげつ)
過度におびえることのたとえ。
また、疑いの心があると、なんでもないことにも恐れたり、疑ったりしてしまうことのたとえ。
五行相剋(ごぎょうそうこく)
水・火・金・木・土の五つの根元要素が互いに力を減じ合い、水は火に、火は金に、金は木に、木は土に、土は水に勝つという考え方。五行の徳を歴代の王朝にあてはめて変遷の順を理論づけた学説の一つ。
極楽蜻蛉(ごくらくとんぼ)
事の重大さをまったく考えない気楽なのんき者のこと。そのような人を軽くあざけっていう語。
五臓六腑(ごぞうろっぷ)
人間の全ての内臓のこと、体の中すべて、または腹の中、心の中のこと。
寤寐思服(ごびしふく)
寝ても冷めても忘れないこと。また、人を思う情が切ないこと。